天井クレーンは、工場内の電源から給電され、常に電気を使って稼働しています。そのため、漏電(電流が正規の回路を外れて外部に漏れる現象)のリスクは常に存在し、これが感電事故や電気火災といった重大な事態につながる可能性があります。
私たち有限会社甲新クレーンは、天井クレーンの電気設備を熟知した専門家として、クレーンにおける漏電の原因と、予防のために現場で徹底すべき対策を解説します。
1. 天井クレーンで漏電が発生しやすい二つの構造的要因
クレーンは、通常の工場設備よりも厳しい環境で稼働しているため、特に漏電が発生しやすい要因があります。
要因① 集電装置とトロリー線(給電線)の摩耗
クレーンが走行する際、電源供給のためにトロリー線(またはケーブル)と接触する集電装置は、常に摩擦と振動にさらされています。この部分の摩耗や、粉塵・水分の付着によって絶縁性能が低下し、漏電が発生しやすくなります。
要因② ケーブルや配線の物理的損傷
長年の使用や振動により、モーター、操作盤、制御機器などに接続されている可動部のケーブルの被覆が劣化したり、損傷したりすることがあります。被覆が破れると、電気がクレーン本体の金属部に流れ出し、漏電状態となります。
2. 漏電が引き起こす二つの重大なリスク
漏電は、設備の損傷だけでなく、人命に関わる極めて深刻なリスクを伴います。
- 感電事故: 漏電した電流がクレーン本体の金属部に流れている状態で、作業員がクレーンに触れると感電します。高所作業中の感電は、落下事故にも直結する生命に関わる危険です。
- 電気火災: 漏電が長時間継続すると、絶縁不良箇所で熱が発生し、周囲のホコリや可燃物に引火することで電気火災を引き起こす原因となります。
3. 天井クレーンにおける漏電予防の重要対策
漏電リスクを最小化するためには、電気的な点検と設備の適切な管理が不可欠です。
- 漏電遮断器(ELCB)の設置と動作確認: クレーン専用の漏電遮断器を必ず設置し、定期的な動作テスト(テストボタンの押下など)を実施し、確実に機能することを確認します。
- 絶縁抵抗測定(法定点検): 年次自主検査や性能検査では、電気設備の絶縁抵抗値を測定することが義務付けられています。この数値が法定基準を下回っていないか、専門家による測定を確実に行います。
- 日常的な目視点検: 作業開始前点検や月次点検の際に、トロリー線や集電装置に**異常なスパーク(火花)**がないか、ケーブルの被覆に損傷がないか、焦げ臭いニオイがしないかを目視でチェックします。
私たち甲新クレーンは、天井クレーンのスペシャリストとして、漏電の予防診断から、電気設備の修理・交換まで、お客様の現場の安全を徹底的にサポートいたします。

